JCI 日本青年会議所 時計 宝飾 眼鏡部会

部会長所信

谷岡千恵

部会長所信


一般社団法人 甲府青年会議所
第57代部会長 谷岡 千恵

MADE IN JAPAN
~ グローバルな目線で業界の未来と次世代の価値 ~

現在、「MADE IN JAPAN」と言えば、“世界に誇る”という枕詞が思い浮かぶほど良いイメージがあります。日本の“もの作り”は、品質の高さ・使いやすさ・持ちの良さなど、様々な魅力があり、今では世界中からリスペクトされております。また、技術だけではなく、もの作りに対する姿勢が品質の良さに繋がることから信頼性も評価されており、消費者の事を考えた便利で高性能なディテール作りも選ばれる理由となっております。


宝飾産業は社会の変化とともに歩みを進めてきた産業であります。戦後の好景気とともに発展を遂げてきた宝飾産業は2008年に起きたリーマン・ショック後、宝石の国内市場の縮小が鮮明になり、地域の宝飾業者は香港の宝飾展に出展するようになりました。その結果、日本の宝石の街「東京・御徒町」、「山梨県甲府市」に中国人バイヤーの姿が目立つようになりました。これまで国内の小売流通関係者を集めてきましたが、国内宝石産業と中国人バイヤーの取引へと変えている宝飾業者が増えていきました。

そんな中、私は通訳者として中国人バイヤーとの取引に数多く携わってきました。元々、中国に生まれ日本で育った架け橋としての役割を担いたいとの想いを持ちながら。振り返ってみれば、約60年前、バブル経済のスタートと共に宝石市場が急拡大した日本。古くから「金」を好む傾向にある中国市場は、まさに60年前の日本と姿が重なるように見えます。それはまさしく「ジュエリーJAPAN(日本の宝石市場)」の再来と言えます。

しかし、今私が身を置いている宝石産業は、2020年に始まったCOVID-19の影響で大きな損失を被りました。渡航制限により、近年の宝飾業界の売り上げを支えてきた中国人バイヤーの来日が出来ず、購入者が途絶え、メインの商談相手がいないことを嘆く言葉が業界内でのお決まりの挨拶になりました。

そんな現状の中、先日パシフィコ横浜にて、過去最大規模で開催されました。国際宝飾展【秋】(秋のIJT)。入国制限の緩和に伴い、海外からもバイヤーを招待し、約3年ぶりの大口の中国バイヤー達も来日致しました。私はその来日したお客様達と連日に渡り交流を深め、多くの事を学びました。この約3年間は、彼らは閉鎖的な中国の中で日本からの買付が出来ずにいて、同じく苦慮しておりました。中国政府はネット利用を制限しているため、商品開発に必要とする海外のデザインのリサーチやアイデアを知る由もなかったのです。

彼らは知恵を出し合い、工夫をし、あらゆる手段で世界中に居る中国ネットワークを駆使し、今では自身達で、石の鉱山から直接の買取をしカット、デザイン、工場を見つけ職人の育成と、コストを最小限に抑え、機能性が備わった独自の商品開発に成功いたしておりました。まだ、20代から30代でしかも宝飾業界での経験値は10年も足らない彼らは一体どうして、ここまで凄まじく成長出来たのでしょうか…それは中国独自のバイタリティーが溢れる国民性だけではないと私は思います。それは間違いなく、中国市場の大きさと発展への可能性を感じているからです。


私達、日本は業界業績のピーク時に比べて生産額が5分の1に、企業数も減少の一途を辿っているという実情があります。しかし、中国人バイヤーの方々が創意工夫を重ね、成功している姿を見ていると、高い技術を持つ日本もまだまだ可能性に溢れていると感じるのです。今こそ、中国をはじめとする海外から学びを得て世界に誇る「MADE IN JAPAN」ブランドを再構築するべくだと私は思っています。

そのために私は第57代、時計・宝飾・眼鏡部会の部会長として、自らの経験とつながりを駆使して、「グローバルな目線で業界の未来と次世代の価値」を私なりに精一杯お伝えしていきたいと思っております。若輩者の私でございますが、皆様からのご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

同時に時計・宝飾・眼鏡部会の一員として、時計業界の素晴らしさと大好きな眼鏡の世界を、多くの事を学ばせてください!そして何より部会の皆さんが笑い合い、楽しく過ごせることを大切にしていきます。私は「快楽主義者」ですから(笑)一年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。


日本青年会議所 時計・宝飾・眼鏡部会に携わるすべての方々に深く感謝し、私からの挨拶を結ばせていただきます。

令和5年1月1日

基本方針

●「MADE IN JAPAN」
ブランドを再構築するべく事業の実施

●グローバルな目線で業界の未来と
次世代の価値を学ぶ事業の実施

●会員拡大運動の実施

事業計画

1月 総会・賀詞交歓会

4月 会員親睦交流会の開催

5月 会員親睦交流会の開催

7月 会員拡大

10月 総会・卒業例会の開催